今回のテーマは「クマムシ」なんですけど、お笑いの方のクマムシじゃありません。(笑)
虫の方のクマムシです。
地球上で最強の生物とも言われています。
どういう理由で最強なのかが気になるでしょ?
その前に、クマムシの電子顕微鏡の画像や動画って見たことありますか?
かなりインパクトがありますよね。
クマムシのwiki見たんですけど、非常に詳しいのはいいんですが、ちょっと専門的すぎて難しいです。
それで、今回は管理人の私が、クマムシとはどんな虫か?、最強生物と言われる理由、生息地、採集の仕方、寿命などをわかりやすく解説します。
夏休みなどの自由研究にもクマムシは良さそうです。
クマムシってこういう虫
クマムシは大きさ(体長)が1mmくらいの非常に小さい虫です。
画像や動画の拡大されたものを見ると、中には「ゲッ!」とか「きもい!」って思う人もいるかもしれませんが、小さすぎるから実物を見てもそれほどどうということはないです。
確かに、電子顕微鏡写真を見ると、結構すごいものがありますね。(笑)
虫って言ってますけど、昆虫の仲間じゃないですよ。
難しく言うと、緩歩(かんぽ)動物門に属しています。
1000種類以上もあり、海に生息するものが170種ほどいます。
クマムシ(虫)は地球で最強生物と言われている理由
虫のクマムシがどうして最強なのか?
クマムシの多くは乾燥に対する耐性があります。
つまり、カラカラに乾燥してしまっても平気なんです。
周囲の環境が乾燥状態になると、クマムシは脱水して縮こまってしまうんです。
これを乾眠(クリプトバイオシス)と言います。
いわゆる休眠状態です。
この時、体の水分量は数%にまで低下しています。人間だったら死んでしまってますね。
でも、クマムシは平気なんです。
乾眠状態のクマムシには、なんと生命活動が見られないんです!
これはすごすぎます!
死んでいるわけではないんです。
なんて虫なんだろう!と思った管理人です。
というか、これ聞いて驚かない人はまずいないでしょうね。
それで、水をやったらすぐに生き返るというか活動状態になるんですよ。
ありえね~!ってみんな思うと思います。(笑)
このように、乾眠状態になっていろんな極限的状況というか環境下に置かれたクマムシは、水を与えるだけで、生命活動を再び始めるんです。
今年2016年に、約30年前に冷凍保存されたクマムシがよみがえり、繁殖までしたという報道がありました。
公式には9年間の乾眠期間の後に生き返ったという記録があります。
さらに、120年という伝説的な話もあります。
だから、クマムシは地球上で最強生物という異名を持っているんです。
他の生物では生きていけない超厳しい環境にも耐えられるってことで、最強クラスの生物ってことになっているんです。
他の生物と戦ったら負けないってことじゃないです。念のため。
また、すべてのクマムシがそうだというわけでもないんです。
上の説明は陸生(陸上性)のクマムシの多くが持っている耐性についてです。
クマムシは宇宙空間でも生きていられるんです。
超低温、超真空、放射線がある状況にも耐性があることから、宇宙で実験がおこなわれました。
穴を開けた箱にクマムシを入れて、宇宙空間に10日間放置されました。
そうしたら、生存率、寿命、繁殖率などに特に大きな変化などなかったんです!
ということで、宇宙空間にさらされて生きていた初めての動物ってことになりました。
ただし、紫外線にさらされる条件下では生存率はかなり低下しました。
それでもすごいですよね!
興味があるのは、この耐性のメカニズムなんですが、残念ながら今のところよくわかってません。
だから、クマムシの研究がなされています。
ゲノム解読、分子メカニズムの解析などです。
このような研究がもっと進んで、クマムシの乾眠などの耐性のメカニズムが解明されれば、人工的に生命活動をコントロール出来るようになるかもしれませんね。
生態は?
多くのクマムシは蘚苔類(せんたいるい)等の隙間に生息しています。
蘚苔類というのは、コケ植物です。要するにコケです。
コケって日陰などのじめじめしたところにありますよね?
ということは、水分が多い、半分水中的なところにいるんです。
もちろん、木にくっついているコケなどの中にもいます。
コケって日が当たったりすると、すぐに乾燥してしまいますよね。
乾燥しやすい環境でもあるわけです。
だから、乾燥している状態の時には、乾眠してひたすら耐え、水分が得られた時にだけ生活していると考えられています。
生息地について
通常の町中にもいますし、超深海、高山、極地、そして温泉の中まで幅広く生息しています。
地球全体で見ても熱帯から極地にまでいます。
このように、ほとんどあらゆる環境下で生息しているんです。
どこにいる?って聞かれたら、どこにでもいるとしか答えられません。(笑)
こんな虫はなかなかいないです。
どうやって生きているかというと、堆積物中の有機物、動物や植物の細胞液(体液)を吸入しています。つまり、それらがクマムシの食べ物ってわけです。
採集の仕方を解説!
クマムシがあらゆる環境下にいることを上に書きましたが、実際に採集する場合、具体的にはどういう場所で見つけたらいいのかをまずは説明します。
乾眠するクマムシを採集というか採取するのに適している場所は、しょっちゅう乾燥状態になるところがいいです。
具体的には、道路に生えているコケやコンクリートなどの壁に生えているコケです。
逆に、乾燥しやすい場所のほうがクマムシは生き残りやすいと言われています。
しっかり乾燥したコケを採取してきて、そのコケに水をやって数時間から1日放置しておくと、乾眠状態にあったクマムシが動き始めます。
採集は簡単でしょ?
実際に動き出したのを観察するとわかりますが、とても不思議で面白いです。
だから、本記事冒頭で、夏休みなんかの自由研究にすすめたわけです。
寿命ってどれくらい?
生物学者の堀川大樹さんによると、活動状態にあるクマムシなら、寿命は1カ月から1年だそうです。
人工培養の環境下で活動している状態なら35日というデータもあります。
以上のことから考えると、活動期なら1ケ月は生きていそうですね。
でも、乾眠状態なら何年も生きるそうです。
今回のテーマはクマムシですが、研究が進展することは、人類が今後生き残っていく上でも重要だな~、と思った管理人です。
コメント