荒木経惟(アラーキー)の失明の原因とは?
荒木経惟
さんは実は失明しているんです。
荒木さんは黒色のフレームでレンズが丸いメガネをかけていますが、右のレンズは真っ黒になっています。 それは失明と関係があるんです。
荒木さんの失明の原因が気になりますが、まずは荒木経惟さんの紹介。
愛称はアラーキー。名前よりも愛称で紹介されることが多い天才とも言われる写真家。現代美術家でもあります。
名前の読み方が難しいですが、経惟は「のぶよし」と読みます。
写真家にとって目は一番大事と言ってもいいくらいのものですが、荒木さんは失明してしまいました。右目です。
だから、メガネの右のレンズが真っ黒なんです。マジックで塗っているそうです。
本人によると「ファッショナブルでしょ?」とのこと。
気になるのは、失明の原因です。一体どうして失明してしまったのか?
ある日右目にゴミが入ったのかと思ったら、ぱっと急に目が見えなくなったそうです。かなり驚いたとか。
当たり前ですね。
もう治らないと荒木さん本人は言っています。
失明の原因は、血栓が右目の動脈に詰まってしまったことです。血栓とはわかりやすく言うと血のかたまりです。
血栓関係の病気でよく耳にするのは脳梗塞や心筋梗塞ですが、荒木経惟さんの場合は目だったんです。
血栓で失明することもあるとは怖いですね。正式な病名は「網膜中心動脈閉塞症」で、前立腺癌によるものだそうです。
どういうものかというと。網膜に血液を送っている動脈があるんですが、そこが血栓によって詰まってしまう病気です。
網膜に血液がいかなくなると、そこの細胞は死んでしまいます。細胞が死んでしまうことで、光を感知することができなくなって視覚は失われてしまいます。
右目を失明してしまっても荒木さんは写真を撮り続けています。
失明と写真展
荒木経惟またはアラーキーという言葉を聞いてすぐにイメージするのが写真展や写真集、カメラではないでしょうか?
荒木さんの写真展の中で失明に関係しているものがあります。
それが、「左眼ノ恋(Love on the Left Eye)」」という写真展です。荒木さんの個展です。 「さがんのこい」って読みます。
その写真展にあわせて出版された本が、「Love on the Left Eye」っていう写真集です。
この写真集では、撮影したポジフィルムの右側をを黒色のマジックで塗りつぶしてしまって、そのポジフィルムから写真を作成しています。
それらの写真は荒木さんの左右両眼の視界を意味していて、写真の右側部分は陰のある視界を表現しています。
前立腺がんになり、その後に右目をしつめいしてしまった荒木さんですが、そんな困難に直面しても写真家として積極的に活動し続ける現在の自分を映しています。
写真を人生そのものととらえている荒木さんの宣言とも言えるでしょう。
妻と子供について
荒木経惟さんには妻がいました。
なんで過去形で書いたのかというと、すでに病気で亡くなられているからです。 名前は陽子さん。
荒木陽子さんはエッセイストで、夫の荒木経惟さんとの共著もあります。そんな共著の一つが「東京日和」です。他にも数冊あります。
「東京日和」は映画化されるほどの人気でした。
荒木経惟さんが撮影した写真集に陽子さんは結構登場しています。例えば、「荒木経惟写真全集 陽子」
荒木経惟さんと妻の陽子さんは2人とも電通に勤務していました。そして、2年の交際期間を経て、お二人は1971年にご結婚されました。
ところが、残念なことに陽子さんは1990年に子宮肉腫が原因でお亡くなりになりました。当時42歳の若さでした。
荒木経惟・陽子夫妻の子供が気になりますよね?
結論は、お二人にお子さんはいません。残念ながら子宝に恵まれなかったとういうのが事実のようです。
陽子さんとアラーキーこと荒木経惟さんがどういう生活をしていたのかに興味があるなら、陽子さんの著書である「愛情生活 」を読むとよくわかります。
この本では2人の出会いからのことが書かれています。陽子さんのことも荒木経惟さんのこともとてもよくわかるいい本です。
コメント
若い頃は好きで写真集とかエッセイとかをよく読んでいた。失明していたのか。アラーキー先生らしくっていい感じなのかもしれない。得ることより失うこと。左眼を失ったのか。見ることは見ることが不自由なくらいがいいのかもしれない。写真は記憶の中で見ているようなところがある。アラーキーの撮った写真を記憶の中で見てみよう。ひさしぶりに東京に、新宿に、渋谷にも、下町にも出かけてみたくなった。